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「I need Spain 在スペイン日本人」第5弾:バレンシア
スペイン倶楽部のYouTubeシリーズ「I need Spain 在スペイン日本人」第5弾。日本で美術を学んだのち渡西し、バレンシアのマニセス陶芸学校で陶芸と出会った職人タカシ・マツオさんに、独自の焼成技法や創作の原点、地元飲食店とのコラボレーション、コロナ禍の経験について伺いました。
インタビューはスペイン語で行われています。
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プロフィール:美術専攻からバレンシアの陶芸家へ
奈良県出身のタカシ・マツオさんは、日本の高校で油絵とデッサンを専攻する美術系のバックグラウンドを持ちながら、当時は陶芸に関心を示していませんでした。
ピカソやガウディに代表されるスペイン美術への漠然とした興味から、20年前にスペインへ移住。マラガやバルセロナでの短い滞在を経て、最終的にバレンシアに定住しました。転機となったのは、バレンシアのマニセス陶芸学校での出会いです。造形の授業で初めて粘土に触れた瞬間、「これは自分のものだ」と直感したといいます。
マニセスの伝統とは異なる高温焼成技法
マツオさんは、バレンシアの伝統的な陶芸とは一線を画す、日本の技法に近い高温焼成を用いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な素材 | 炻器(せっき)・磁器 |
| 焼成温度 | 高温(約1280度) |
| 地域との対比 | マニセスの伝統陶芸は低温焼成(約1000度)が主流で、赤土やテラコッタを使用 |
| 工程の複雑さ | 手びねりまたはろくろでの成形、乾燥、10〜12時間かけての昇温焼成と、同程度の時間をかけた冷却が必要 |
マツオさんは自らを「アーティスト」ではなく「職人」と位置づけています。生産は意図的に少量・手作業に限定されており、この姿勢が一点一点の作品の希少性を担保しているといいます。陶芸を歯科からロケット産業まで応用が広がる「最先端技術」の素材と捉えつつも、手工芸としての焼成におけるエネルギーの持続可能性が課題であるとも語っています。
創作の原点:内陸出身だからこそ惹かれた海
海辺の街バレンシアを拠点にしながら、マツオさんの創作の原点は、幼少期に感じていた地理的な「欠落」にあります。
出身地の奈良県は、山と田んぼに囲まれた内陸部。海が遠い存在だったからこそ、海への憧れが育まれたといいます。この感覚は作品にも色濃く反映されており、魚やタコをはじめとする海洋生物が、マツオさんの創作の中心的なモチーフとなっています。現在暮らすバレンシアのカバニャル地区を選んだ理由も、地中海を視覚的・感覚的に身近に感じられる環境を求めてのことだと語っています。
ビジネスモデル:専門店・飲食店とのコラボレーション
マツオさんの作品は、専門店での販売、高級飲食店からの依頼、そして限定的な直接販売という3つの軸で流通しています。
- バレンシア市内の専門店:La PostaleraやGenianといった店舗が、店頭販売とオンライン流通の両方を担っています。
- 飲食店とのコラボレーション:日本・地中海フュージョン料理のSushimon、高級寿司店のKaido、魚をモチーフにした彫刻をテーブルの中心装飾として使うペルー料理店のQuina、著名シェフ、キケ・ダコスタ氏のレストランEl Pobletなど、地元の名店の食器として作品が使われています。
- オンライン販売への慎重な姿勢:特に触手のある作品などは非常に壊れやすいため、オンラインでの直接販売には消極的で、物流は提携店舗に委ねています。
コロナ禍という試練
マツオさんは、パンデミック期を「困難」で「まさに常軌を逸した」時期だったと振り返ります。バレンシアの観光客が激減したことは事業に大きな打撃を与えましたが、提携店舗によるプロモーションを通じて作品を購入してくれた地元スペイン人の支えにより、事業を継続することができたといいます。
バレンシアの文化への適応
20年にわたるバレンシア生活を経て、マツオさんは地元の祭り「ファジャス」の騒がしさや混雑には、ユーモアを交えつつ「4年に一度でいいのでは」と多少の疲れも感じているようです。
スペイン語や地元のバレンシア語を実際に習得したのは、外国人が他にいない陶芸学校のような技術学校での完全な没入環境を通じてだったといいます。おすすめの観光スポットとして、修復されたサン・ニコラス教会、シルク博物館、カバニャル市場を挙げています。
スペインを目指す日本人へのアドバイス
自身の経験をもとに、マツオさんはスペインへの移住を考える若い日本人に向けて、次のような助言を送っています。
- 孤立を避ける:日本人同士だけで固まらないこと。
- 言語への没入:言葉が理解できない当初の「苦しみ」があっても、積極的にスペイン人と話すことが統合の鍵だといいます。
- 語学以外の教育機関の活用:ホテル・製菓・工芸といった職業訓練校では、会話がほぼスペイン語のみで行われるため、語学習得と社会的な統合が同時に加速するとしています。
まとめ
美術を学んだ日本の学生時代には想像もしなかった陶芸という道に、スペインで出会ったタカシ・マツオさん。マニセスの伝統とは異なる日本仕込みの高温焼成技法と、内陸出身者ならではの海への憧れを融合させながら、20年かけてバレンシアの飲食文化に確かな居場所を築いています。
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出典
よくある質問
タカシ・マツオさんはなぜ陶芸家になったのですか? ▾
マニセスの伝統的な陶芸とはどう違いますか? ▾
作品のテーマはなぜ海の生き物なのですか? ▾
作品はどこで購入できますか? ▾
コロナ禍はビジネスにどのような影響がありましたか? ▾
スペインへの移住を考える日本人へのアドバイスは? ▾
免責事項 本記事は執筆時点で入手できる最善の情報をもとに 作成しています。ただし、料金・営業時間・入場条件・ 法規制などは予告なく変更される場合があります。 重要な判断をされる際は、必ず公式サイトや 関係機関で最新情報をご確認ください。 スペイン倶楽部は記事内容の正確性を保証するものではなく、 本記事の情報を参考にした結果について いかなる法的責任も負いません。
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