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バイリンガル教師サオリ【I need Spain】

David Recalde ダビッド・レカルデ | | 約12分
「I need Spain 在スペイン日本人」サオリさん(エスパニェサ)インタビューのサムネイル
YouTubeシリーズ「I need Spain 在スペイン日本人」第6弾。大学でスペイン語を専攻し、日本では大学協定を通じてスペインで日本語教師も務めたバイリンガル教師サオリさんへのインタビュー。完璧主義だった性格を大きく変えたスペイン語との出会い、外国語としてのスペイン語教育と母語としての日本語教育の違い、そして日本におけるスペイン語人気の現状まで、動画とあわせてお届けします。
目次
  1. 1. 「I need Spain 在スペイン日本人」第6弾:サオリさん
  2. 2. プロフィール:消去法から始まったスペイン語との出会い
  3. 3. スペイン語が変えた性格——「救われた」という感覚
  4. 4. スペイン・中南米での経験
  5. 5. 教壇からの視点:外国語としての教育と母語としての教育
  6. 6. SNSでの発信活動
  7. 7. 日本におけるスペイン語教育の現状分析
  8. 8. ワーキングホリデーを目指す学生へのアドバイス
  9. 9. まとめ

「I need Spain 在スペイン日本人」第6弾:サオリさん

スペイン倶楽部のYouTubeシリーズ「I need Spain 在スペイン日本人」第6弾。大学でスペイン語を専攻し、日本とスペイン双方でバイリンガル教師として活動するサオリさんに、スペイン語との出会いが性格に与えた影響、外国語教育と母語教育の違い、そして日本におけるスペイン語教育の現状について伺いました。

インタビューはスペイン語で行われています。

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プロフィール:消去法から始まったスペイン語との出会い

サオリさんとスペイン語との出会いは、高校(高校)時代の消去法から始まりました。似ているという理由で韓国語・中国語を避け、発音の難しさからフランス語を、文法の複雑さからドイツ語を避けた結果、選択肢として残ったのがスペイン語でした。加えて、教師たちから「英語だけでは21世紀を生き抜けない」と繰り返し言われたことも、外国語学習への意識を後押ししたといいます。

大学ではスペイン語を専攻し、ネイティブ教員と日本人教員による半々の指導体制のもと、文法・会話から歴史・文学まで幅広く学びました。卒業後には英語教師の内定を得ていたものの、スペイン人の指導教員の勧めと、児童バイリンガリズム研究への情熱から、その内定を辞退。大学院に進学し、スペイン語の世界に本格的に身を投じる道を選びました。

なお、サオリさんは2020年、セルバンテス文化センター東京との共催ウェビナー「スペインでの私の経験」にも登壇者の一人として参加しています。


スペイン語が変えた性格——「救われた」という感覚

スペイン語圏の文化への没入は、サオリさんの人格構造そのものに大きな変化をもたらしました。

観点以前(厳格な日本的思考)以後(スペイン語文化の影響)
性格神経質、完璧主義、失敗への恐れ落ち着いて柔軟、変化を受け入れる姿勢
ストレス対処些細な試験でも泣くまで勉強するメンタルヘルスを優先する
問題解決失敗の原因や責任の所在を追及する「なんとかなる」という解決志向
生き方厳格な計画と極度の自己要求今を楽しむ姿勢と柔軟性

サオリさんは、スペイン語とその文化が、内面を蝕みかねなかったプレッシャーから自分を「救ってくれた」と明確に語っています。


スペイン・中南米での経験

バレンシアでの半年間

サオリさんが最初にスペインの地を踏んだのは、ヨーロッパ周遊旅行でバルセロナに入った時でした。当時のスペイン語力は限られていたものの、コミュニケーションを取ろうとするスペイン人の姿勢の高さが印象的だったといいます。その後、海への近さと、日本と比べて津波などの自然災害への不安が少ないという安心感から、バレンシアを選んで半年間暮らしました。

中南米を巡る旅

バレンシア滞在後、中南米諸国を旅したことは、この地域への見方を大きく変える経験になりました。中南米が一枚岩の文化圏ではなく、国ごとに異なるアイデンティティ・言い回し・文化を持つ多様な集合体であることを実感し、現地の人々や留学仲間との直接的な交流を通じて、教科書だけでは得られない社会の実像への理解を深めたといいます。


教壇からの視点:外国語としての教育と母語としての教育

サオリさんは大学協定を通じてスペインで日本語教師も務めた経験を持ち、その分析からは、語学教育における興味深い逆説が浮かび上がります。

  • 外国語(スペイン語)の教育:自身が体系的に学んだ言語であるため、言語システムを分析的に説明しやすいといいます。
  • 母語(日本語)の教育:直感的に使いこなしている母語だからこそ、そのルールの「なぜ」を理論立てて説明する難しさに直面します。ネイティブの生徒からの質問に答えるため、理論的な調べ直しが必要になることも多いとのことです。

スペインでの授業では、年齢の高い学生からも自身のYouTubeチャンネルが認知されていたことがあり、SNSでの発信が世代を超えて届いていることを実感したといいます。


SNSでの発信活動

サオリさんはYouTubeチャンネル「エスパニェサ(Espanesa)」の運営者です。教材づくりや要点のまとめ、練習問題の作成そのものへの情熱から、コンテンツを継続的に制作してきました。近年は活動の幅を広げ、日本語学習者向けの新プロジェクト「Japonés con Saori」も展開しています。


日本におけるスペイン語教育の現状分析

「グローバル人材」という概念のあいまいさ

日本政府は「グローバル人材」の育成を掲げていますが、サオリさんはこの言葉のあいまいさを指摘します。もともとは英語を話し国際的な場で働く能力に限定されていた概念ですが、真にグローバルな人材とは、英語だけでなく、スペイン語のような言語が育む柔軟な思考とオープンな姿勢を備えた人材だと主張しています。

現在の教育課題

サオリさんの分析によると、日本におけるスペイン語教育は複数の課題に直面しています。

  1. 教育方針の焦点の欠如:若者に人気の高い会話重視の授業と、研究に必要な学術文法重視の授業のどちらを優先すべきか、明確な方針が定まっていません。
  2. 文化的な「流行」との競合:日本国内の語学人気は流行に左右されやすく、K-POPブームの高まりが大学において韓国語をスペイン語よりも優先させる流れを生んでいます。
  3. 地域格差:東京や大阪といった大都市圏以外では、対面で学べる教師や語学学校を見つけることが依然として難しい状況ですが、オンライン教育がこの課題を緩和しつつあります。
  4. 学習に対する価値意識:無料の学習リソースを過小評価する傾向が見られる一方、対価を払うことが学習者のより高いコミットメントにつながるとサオリさんは考えています。

ワーキングホリデーを目指す学生へのアドバイス

スペインでのワーキングホリデーに関心を持つ日本の若者に向けて、サオリさんは実践的な助言を送っています。

  • タイミングを逃さない:制度には年齢制限があるため、行動を先延ばしにしないこと。
  • 渡航先のリサーチ:海・文化・生活のペースなど、自身の性格や興味に合わせて都市を選ぶこと。
  • 柔軟性を持つ:最初に選んだ都市が期待と違っても、途中で拠点を変える選択肢を恐れないこと。

まとめ

消去法で選んだ言語が人生を変える——サオリさんの歩みは、その象徴的な事例と言えます。完璧主義から解放された性格の変化、外国語教育と母語教育の違いへの鋭い洞察、そして日本におけるスペイン語教育の課題まで、教える側と学ぶ側の両方を経験してきたからこそ語れる視点が詰まったインタビューです。

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出典

よくある質問

サオリさんはなぜスペイン語を学ぶことになったのですか?
高校時代、消去法でスペイン語を選びました。韓国語・中国語は似ていることを理由に、フランス語は発音の難しさを理由に、ドイツ語は文法の難解さを理由に避け、教師から英語だけでは21世紀を生き抜けないと言われたことも後押しになったといいます。
スペイン語はサオリさんの性格をどう変えましたか?
神経質で完璧主義、些細な試験でも泣くほど自分を追い込んでいた性格から、落ち着いて柔軟に「なんとかなる」と考えられる性格へと変化したといいます。本人は「スペイン語とその文化に救われた」と語っています。
外国語としてのスペイン語教育と、母語としての日本語教育の違いは何ですか?
スペイン語は自身が体系的に学んだ言語のため、文法体系を分析的に説明しやすい一方、日本語は直感的に使っている母語であるため、なぜそのルールになるのかを理論的に説明する難しさがあり、学術的に調べ直す必要があると語っています。
サオリさんのYouTubeチャンネルは何と言いますか?
「エスパニェサ(Espanesa)」というチャンネルを運営しており、教材や要点まとめ、練習問題の作成が好きだといいます。近年は新たに「Japonés con Saori」という日本語学習者向けのプロジェクトも展開しています。
日本でスペイン語を学ぶ若者は減っていますか?
サオリさんは、国の教育政策における明確な目標の欠如や、K-POPなど韓国文化ブームとの競合により、大学でスペイン語よりも韓国語が選ばれる傾向が強まっていると指摘しています。
スペインでのワーキングホリデーを考える人へのアドバイスは?
年齢制限がある制度のため行動を先延ばしにしないこと、性格や興味(海・文化・生活のペースなど)に合わせて都市を選ぶこと、そして最初の選択が合わなければ都市を変える柔軟さを持つことを勧めています。

免責事項 本記事は執筆時点で入手できる最善の情報をもとに 作成しています。ただし、料金・営業時間・入場条件・ 法規制などは予告なく変更される場合があります。 重要な判断をされる際は、必ず公式サイトや 関係機関で最新情報をご確認ください。 スペイン倶楽部は記事内容の正確性を保証するものではなく、 本記事の情報を参考にした結果について いかなる法的責任も負いません。

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